我々新規事業開発室のメンバーとしても「このプロジェクトを抜本から見直さないといけない」「でもなにをすればいいか分からない」と葛藤しているような状態で。そんなときに、濱口から「おもしろい会社がある」とTECHFUNDさんの事業支援サービスを提案されました。
TECHFUND:具体的に弊社のどこに興味を感じていただけたのでしょうか。
TECHFUND: What specifically about our company interested you?
濱口:最初にTECHFUNDさんからご連絡があったときには「ブロックチェーンの会社です」と紹介いただいたのですが、実際にミーティングでお会いしたときに「実はブロックチェーンの話がしたくてミーティングをセッティングしたわけじゃないんです!」と言われて……なんだこのユニークな会社は、と(笑)。そんなご縁から、先ほどお話したドリカムプロジェクトやオープンイノベーションを進めるなかで抱えていた課題をご相談させていただいたんですよね。
相談内容は漠然とした悩みばかりだったのですが、多角的な視点でアイディアをくださって「東京ドームさんが抱えている今の課題、うち(TECHFUND)でお手伝いできます!」とおっしゃっていただきました。ある意味、運命的な出会いだったのかもしれません。
東京ドーム(赤木)、以下赤木:2021年2月よりスタートした「新中期経営計画」の策定が同時期に行われていたのですが、同計画の大きなテーマのひとつが新規事業開発でした。ちょうど我々が最適な方向性を確立したいと思っているタイミングで、いいご縁があって良かったです。
山本:今まさに新規事業開発を進めるスタート地点だと思います。社員の方に起業家精神をもってもらうために意識したいことがあれば教えてください。
Yamamoto: I believe we are now at the starting point of advancing new business development. Please tell us what you would like employees to be aware of in order to foster an entrepreneurial spirit.
Yamamoto: I think this is the starting point for developing new businesses. Please let us know if there are any things you would like to keep in mind in order to encourage your employees to have an entrepreneurial spirit.
濱口:今TECHFUNDさんにお力添えいただいているのが、社内提案制度「mokuMOKU」です。先述したように、前身の社内提案制度「ドリカムプロジェクト」では、新規事業のタネとなるアイディアの母数を集めることができませんでした。これに関しては、プロジェクトの内容や魅力をうまく発信できていなかった部分が課題であったと振り返っています。今後mokuMOKUを進めるうえでは、説明会はもちろんワークショップやセミナーも積極的に実施していきたいですね。
Hamaguchi: What TECHFUND currently helps us with is the internal ``mokuMOKU'' proposal system. As mentioned earlier, the predecessor internal proposal system "Dream Project" failed to gather a population of ideas that could become the seeds of new businesses. Looking back, I think the problem was that we failed to properly communicate the content and appeal of the project. As we move forward with mokuMOKU, we would like to actively organize not only information sessions, but also workshops and seminars.
過去に抱えていた課題が今回の新プロジェクトでどのくらい改善されていくのか、期待でいっぱいです。
■“本業の一部”として新規事業にコミットしてほしい。積極的な新規事業創出のための施策
山本:今後、社内起業家はどのように新規事業創出にコミットしていくのでしょうか。
■With "the core business is just a part", we want you to commit to new businesses. Measure in order to actively creating new businesses.
Yamamoto: From now on, how will in-company start-ups commit to creating new businesses?
■Committing to new business creation as part of the ‘core business.’ Measures for proactive new business development
Yamamoto: How will in-house entrepreneurs commit to creating new businesses in the future?
野村:社内コンペティションでアワードを獲得した社員には、就業時間の20%のキャパシティを使ってそのアイディアの実証実験を進めてほしいと考えています。重視したのは、新規事業開発にかかるコストや時間を「会社の業務の一部」だと捉えてもらうことですね。本業に加えるかたちで“付け足し的”に新規事業開発に取り組んでもらうのではなく、会社の業務の一部として進めてほしいという思いから、このようなコミットの仕方を決定しました。
普段の業務を並行しながら20%の時間を新規事業に使ってもらうことで、新規事業創出の推進効果を期待しています。
山本:従来までの新規事業創出の取り組みを徹底的に強化されていくのですね。具体的に「こんな社員に参加してほしい」という思いはありますか。
野村:基本的には社員全員に参加してほしいですね。年齢やポジション、部署で区切るのではなく、あらゆる人々を巻き込んで動いていける全社的な制度にしていきたいと考えています。
Yamamoto: So, you are thoroughly strengthening the efforts towards new business creation that have been made up to now. Do you have any specific thoughts on the kind of employees you would like to participate?
Nomura: Basically, we would like all employees to participate. We want to create a company-wide system that involves everyone, not limited by age, position, or department.
赤木:個人的には新規事業創出が盛んな企業=若い世代の社員が多い、というイメージがあって。ですが、東京ドームは若手社員から個性豊かな年配社員まで年齢層が広いんですよね。東京ドームが歩んできた歴史を見てきたうえで、今後のビジョンを心の中で描いている方も多いんです。そんなベテラン社員とフレッシュな思考を持った若手社員がタッグを組むことで、年齢や経験の垣根を越えた面白い提案を生み出してくれるのでは、と考えています。
Akagi: Personally, I have the impression that a company that is active in creating new business means that it has many young employees. However, Tokyo Dome has a wide range of age groups, from young employees to older employees with unique personalities. Many people have watched the history of Tokyo Dome and have envisioned its future in their minds. I believe that by teaming up such veteran employees with young employees with fresh thinking, we will be able to create interesting proposals that transcend the barriers of age and experience.