クラウドファンディング・イン・ジャパンーー海外サイトでも話題の「くるくる鍋」
クラウドファンディング・イン・ジャパンーーこのシリーズでは日本におけるクラウドファンディング事例を紹介する。Kickstarterをはじめ、世界的に新たな資金調達の仕組みとしてプロダクト、イベント、プロジェクトを生み出すエコ・システムとなりつつあるクラウド・ファンディング。この流れはアジアにもやってきているーー。
Crowd Funding in Japan --- In this series, several crowd funding cases will be introduced. Crowd funding, such as Kickstarter, is becoming an eco-system to generate products, events, and projects, as a new worldwide funding system. This trend is now coming to Asia.
Crowdfunding in Japan -- In this series, we will introduce examples of crowdfunding in Japan. As a new, global form of fundraising, crowdfunding sites like Kickstarter are becoming an ecosystem which produces numerous products, events, and projects. This trend has also come to Asia--.
「くるくる鍋」は、鍋の側面に斜めの溝を付けただけのシンプルな鍋だ。加熱時に水温が上がると水が溝に沿って上昇し、鍋の中にかなり強い洗濯機のような渦が発生する。鍋の中身がくるくる回ったら面白いのではないか?という思いつきで試作品をYoutubeに投稿したところ、再生回数74万回を越える思った以上の反響があり製品化を試みた。
鍋の特徴には以下の通り。
・混ぜる手間が省ける 。
・渦の力で泡が中心に集まるので「吹きこぼれ」にくくなる。
・アクも中心に集まるのでアク取りが簡単。
・視覚的に効果が分かりやすく面白い。
- It saves stirring time.
- The whirlpool concentrates bubbles in the center of the pot, minimizing boiling over.
- Scum also gathers in the center of the pot, making it easy to scoop off.
- It has an interesting visual impact.
問題は、鍋の実用性が定かではないことだ。何の役に立つのか?どんな料理に使えるのか?料理をつくったことのない30~40代の男性のアイディアだから仕方ないかもしれない。プロジェクトで集めた費用は、くるくる鍋の初期ロット最小1,000個以上の製作費用に充てられる予定だった。実際の試作、量産を行うのは新潟県の「東陽理化学研究所」開発部。スティーブ・ジョブズがi-Padの制作依頼にわざわざ来日訪問したほど技術力のある会社だという。
面白い!とYoutubeでは話題になったものの、Campfireでは311,000円しか集まらずプロジェクトは成立することなく終わった。クラウドファンディングを利用することで、そもそも鍋の実用に関するアイディアが集まれば良かったのだが…。残念ながらクラウドファンディングの利用者に主婦は少ないようだ。
asbout--->about