と申しますのは、ある時この男が深い林の中を通りますと、小さな蜘蛛が一匹、路ばたを這って行くのが見えました。そこで陀多は早速足を挙げて、踏み殺そうと致しましたが、「いや、いや、これも小さいながら、命のあるものに違いない。その命を無暗にとると云う事は、いくら何でも可哀そうだ。」と、こう急に思い返して、とうとうその蜘蛛を殺さずに助けてやったからでございます。
Also, er half endlich die Spinne nicht zu töten.
御釈迦様は地獄の容子を御覧になりながら、この陀多には蜘蛛を助けた事があるのを御思い出しになりました。そうしてそれだけの善い事をした報には、出来るなら、この男を地獄から救い出してやろうと御考えになりました。幸い、側を見ますと、翡翠のような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。御釈迦様はその蜘蛛の糸をそっと御手に御取りになって、玉のような白蓮の間から、遥か下にある地獄の底へ、まっすぐにそれを御下しなさいました。
翻訳ありがとうございます。途中からなので前回の依頼文を参考にしていただきたいのですが、「陀多」は(かんだた)で物語の中心人物です(「かん」の字が表外字のためこう表記しています)。前文にも出てきましたが、"Datta"を”Kandata"に直せば問題ありませんか?
翻訳ありがとうございます。今晩できれば第二第三章も依頼したいと考えています。是非よろしくお願いします。
ちなみにこの文の冒頭ですが、前回依頼の前文とのつながりは問題ないでしょうか?