海外では、EtsyやFab、Fancyといったマーケットプレースぽいもの、ソーシャルネットワーク上で公開したコンテンツに課金ができるPheedも一時期少し話題になったし、ECではないけれど送客機関としてのPinterestやTumblrは華麗なコンテンツ製造装置として大きくユーザーを獲得した。
国内でも大型の調達をしたiQONや、スマートフォンとマーケットプレースの複合的なフリルは注目されているし、前述のBASEやStores.jpなども単純なショッピングカートとは少し雰囲気が違う。何よりこれだけサービスが溢れる中、彼らが支持を集めて成長している事実は注目すべきだろう。
一見すると多種多様なカテゴリのようだが、私はこれらのサービスにある共通点があるのではと考えるようになった。それが「発見」と「体験」に関するものだ。そのことについて具体的なサービスを挙げて考察してみた。
On the surface, they all look different and belong to different categories, but I have come to think that there are something in common among these services; which is about “discovery” and “experience.” I examined about these points by taking a look at specific services as examples.
型番商品「以外」の発見方法ーーMONOCOの「コンシェルジュ」的発想
Fabが伸びている。総額で1億7,100万ドルを調達し、TechCrunchが昨年6月にCEOのJason Goldbergへインタビューした内容をみると、2012年の販売商品点数は180万点予想、売上は1億4000万ドルを目標にしているのだという。
そして日本国内で同様の手法を展開するのが、MONOCOを運営するフラッタースケープ代表取締役の柿山丈博氏だ。
Fab is growing. The startup so far has raised a total of 171 million dollars in funding. In an TechCrunch’s interview back in June last year, Fab CEO Jason Goldberg said they expected to sell 1.8 million items and their sales would reach $140 million for the year 2012.
In Japan, there is a service called MONOCO, which has a similar business model to Fab and run by Mr. Takehiro Kakiyama, CEO of FlutterScape, inc.
MONOCOはFab同様、刺激的な商品を毎日「イベント」という手法で販売する。柿山氏みずから足を運んで交渉し、見つけてきた数百人のデザイナーからもたらされる商品は、大量生産の既製品ではない。しかしながら一品物のような敷居の高さもない、丁度いいポイントを狙っている。Fabと手法は同じでも商品は国内デザイナーのテイストが生きたものになっている。
彼らはこの商品をコンテンツにまとめ、クローズド会員に向けてメールやサイトを通じて毎日「お勧め」する。
MONOCO creates contents for their products to put them on the site, and “recommends” them daily through emails and on the site to their closed-members.
世の中は物にあふれている。「突き刺さる位にエッジが立ってなければ勝てない」ーーそう語る柿山氏が重要なポイントと考えるのがバイヤーの存在だ。ほぼ外国人で組織されたMONOCOのメンバーは毎日ヘッドホンで大音量をかけながら、自分がイケてると信じる商品をイベントに仕上げ、クローズドの会員に向けて販売する。現在は毎日6〜7イベントを開催し、常時500〜1000点の商品がサイトに並ぶようになった。
ファッションは文字では探せないーーiQONのファッションディスカバリー
iQONを公開直後に見たとき、私は女性誌を思い浮かべてそれに関する質問ーー例えばiPadに対応させるのかとか、女性誌のマーケットを狙うのかとかーーそういう話をした覚えがある。そして今、彼らが提供するiPhoneアプリは雑誌の体験性を「再現」していると思っている。
When I took a look at iQON right after its launch, I visualized it as a woman’s magazine and talked about things like, whether they would support iPad, or whether they target woman’s magazine market. And now, I think the iPhone app has “revived” the experience of reading magazines.