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The prevailing myth among the business community of America was that grit, determination, luck and sheer hard graft was enough to get on in business. Brains alone were not seen as the distinguishing factor. In fact, they were sometimes seen as a handicap, especially where they were accompanied by a certain social awkwardness and eccentricity. Corporate America didn't like geeks. The new computer whiz-kids flew in the face of the anti-intellectual tradition. As one commentator observed: 'The vocabulary might change - eggheads in the 1950s, nerds in the 1970s - but the message is the same: brains are a liability not an asset'.
ビジネスを上手く進めるのに必要なのは根性、決断力、運と賄賂だけで十分であるとの神話がアメリカのビジネス社会で広まっていた。知力はこの中の重要な要素とはみなされていなかった。実は、特定の社会的不適応性や奇抜さが伴った場合はこれがハンディキャップとして扱われていたこともある。米国の実業界は変わり者を嫌っていた。新しいコンピューターの神童は反知性主義者の目の前に飛び込んできたのである。ある解説者の考察によると「言葉が変わる可能性がある。1950年代はインテリ、1970年代はオタク。しかしそれらのメッセージは同じである。知力は負債であり、資産ではない。」
アメリカのビジネスコミュニティでは、ビジネスの成功に必要なのは、忍耐、決断、幸運、根回しであるということが広く知られている。知性そのものは重要な要素ではない。実際、知性はハンディキャップであるとさえみなされることがあり、これはとくに、社会的認知や偏見に関連している。新しい世代のコンピュータに詳しい子供たち、このような知性を軽視する風潮の洗礼をうけることになった。彼らを表す言葉は、時代によって変化(eggheads:50年代、nerd;70年代)したが、知性は負債であって知性ではないという根本的なメッセージは変わることがなかった。