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バイリンガルがお勧めする一度は訪れたい5つの世界遺産 Part3-グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン

1.グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン(スペイン)




グラナダといえば、スペインの世界遺産の中でも1、2を争う知名度を誇るアルハンブラ宮殿がある街です。「宮殿」といっても大きなお城がドーンとひとつ建っているわけではなく、異なる時代に造られた建物群と庭園からなる豪華すぎるテーマパークといったところでしょうか。それ全体を指して単に「アルハンブラ」と呼んでいるそうです。

15世紀、当時イスラムの占領下にあったスペインを取り戻すべく、カトリック教徒が国土回復運動を行います。イスラム教徒たちは徐々にその支配地域をせばめてゆき、最後の牙城となったのがここ、グラナダだったのですね。

誰もが知る南スペイン、アンダルシア最大の観光名所ですから、当然人が集まります。チケットはオンラインでも販売しており、日本からでも予約可能です。が、カードによっては決済ができなかったりと、スムーズに手続きできない場合もあり、筆者はそのパターンでした。予約なしで入るなら朝一がよいとのこと。そこでアルハンブラ宮殿近くに前泊し、翌朝現地入りするプランを決行しました。

見渡す限りのオリーブ畑を延々と走り続け、グラナダ市街にバスが到着したときには、照りつける太陽はすでに西に傾きつつありました。
筆者がアンダルシア地方を訪れたのは数年前のゴールデンウィークでしたが、日中の気温はすでに30度を超え、じりじり照りつける太陽が痛いほどまぶしかったです。真夏には40度超えも普通とのこと。ただ日本の夏と異なり乾燥しているため、日が傾くにつれて気温がぐっと下がるので、重ね着できる服装をおすすめします。

アルハンブラはグラナダ市街から少し離れた小高い丘の上に位置しています。宮殿から徒歩10分程度のホテルにチェックインし、さっそく下見がてら周囲を散策してみました。


アルハンブラに向かう途中の道。夕方というのもあり、空気はひんやりとして若干物寂しさを感じます。


美しく咲き乱れるハカランダの花(たぶん)と猫さん。


さすがアルハンブラ、猫さんのたたずまいもどこか優美でエキゾチックです。


のんびり歩くこと数十分、目的地に近づくにつれて、だんだん辺りがにぎやかになってきました。そして目の前を通り過ぎていったのは、セグウェイに乗った警備員部隊! ヒストリーとテクノロジーの共存です。

夕食を済ませてホテルに戻り、その日は早く就寝することにしました。脳内BGMはもちろん、タレガの有名すぎるギター曲『アルハンブラの思い出』。そして枕元にはアーヴィングの旅行記『アルハンブラ物語』を置き(ほとんど読まず)、次の日に備えて爆睡。


翌朝、開園時間の少し前にアルハンブラ宮殿に到着。空いている時間帯とはいえ、やはりすでに行列ができていました。それでもディ○ニーリゾートなどに比べれば全然余裕です。

前述通り敷地内は非常に広く、見どころをひと回りするだけでも数時間はかかります。専門的な知識はウィキ○ディアからいくらでも得られるので、ここでは筆者の極めて主観的な目を通して見たアルハンブラの様子を紹介いたします。


まず目につくのは、ものすごい執念で王宮の壁一面に彫られた、これでもかというくらい細かすぎる装飾の数々。美しい曲線を描く文字は「アッラーのみが勝者である」とひたすら語り続けているらしい。圧巻を通り越して少し怖いです。




王宮の中庭であるアラヤネスのパティオに出ると、滔々と水をたたえたシンメトリーの泉が涼しげに鎮座しています。


筆者が訪れた4月末、アルハンブラの上空にはツバメらしき鳥が無数に飛んでおり、外壁の細かい彫刻の隙間に巣を作っていました。集合住宅よろしくずいぶんたくさんの巣が見られたので、きっと居心地がいいのでしょう。世界遺産に居を構えるなんてうらやましい。


王宮内部の壁にもびっしりと装飾がほどこされています。


ガイドブックによく載っている、アルハンブラの中でもっとも有名な場所『ライオンの中庭』です。が、残念ながら改修工事中で、肝心のライオンくんたちはガラスのショーケースに入っていました。筆者が訪れたのは2010年なので、さすがに今は工事も終わっているみたいですが。


次にご紹介するのは、筆者の一押しヘネラリーフェ離宮の中庭です。細長い池をまたぐように作られた噴水が何とも涼しげ。季節も良く、色とりどりの花が咲き乱れており、まさに地上の楽園という言葉がふさわしい空間です。

ヘネラリーフェ離宮は、14世紀のナスル朝時代に夏の別荘として作られた建築物とのこと。アルハンブラ宮殿とは別枠で、世界遺産に登録されています。夏の暑さを避けるためにやってくるスルタンご一行。アラビアンナイトのお姫様みたいな衣装をまとった何人もの美女たちが、花壇のへりに座って「今夜スルタンがお召しになるのはどなたかしらオホホホホ」とおしゃべりに興じている。そんな光景が容易に妄想できてしまう夢のような庭でした。




アルハンブラは市街地よりも標高が高いので、これまた世界遺産に指定されたアルバイシン地区を一望することができます。元はイスラム教徒の居住地で、白い壁で統一された町並みが異国情緒満点です。

イスラムの至宝、アルハンブラ宮殿。豪華絢爛ながらどこか物悲しさの漂う、儚き夢の世界。アンダルシア地方に訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

執筆者:satsupon 


世界遺産 日本語 2015/05/03 23:32:00
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